青山 La Patataは大人のイタリア料理店だな!

イタリア料理

 中学3年の時、陸上の大会が国立競技場であった。帰りに原宿から帰ろうと歩いていた時に見つけた店だ。ガラス張りの店内は落ち着いている。黒板にはランチ1500円と書いてあった。当時の価格的にはかなり高い。もう30年以上前のことだ。慶應義塾の友達が来週の土曜日練習をサボって食べに来ようと言い出した。


1500円なら払える。

そう思ってやってきた。

「子供は入れません。」

 

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シェフに怒られた。怒ったシェフはいまでは麻布のクッチーナ平田オーナーシェフだ。

引き下がらない俺たち。

 

来週チャレンジしよう。

そして、また来た。

するとシェフは不在だった。

 

出てきたのは土屋スーシェフであった。

今のシェフだ。

 

「あのね!君たち中学生が入れる店ではない。」

なんだよ!二週間きたおら達を門前払か?

 

ところがだ!土屋さんは小さな机を道路に出した。「君たちはここ!」

 

そして、出てきたのはサラダ!

 

野菜とはこんなに美味いものなのか?

慶應義塾のボンは美味さに蔓延の笑みだ。

パスタは何がいい?と聞かれ

「ボンゴレロッソアンチョビ入り」

この注文はいまだにわれわれ二人しかしないらしい。アンチョビ入り?普通は入らない。

 

バケットが足りない。

まあ、我慢だな!

 

そしてエスプレッソにオレンジピール!

オレンジピールを要求したのもわれわれだけみたいだな!

 

大満足!

それから、毎週道路で食べる!

これが楽しかった。バケットは1本買って食べていた。

「バケット。持ち込んだやつはお前らだけだ」

すいません!

 

大人の世界に俺たちが入り込んだ。
気分は爽快だった。
これが快感になったのだ。

その時、相棒と決めた。

俺たちは社会人になったら

毎月ここに食べに来よう。

学生のうちは土曜日のランチだ。

 

冷静に考えるとやばい話だ。

1500円つまり一ヶ月6000円。

アルバイトするか?

週一回、吉野家でバイトして稼いだ。

 

そして、通うのだ。

平田シェフには土屋さんが

「慶應義塾のボンだから将来の投資」

と話したそうだ。

 

約束は守った。

毎月食べに行った。

誰もが唸る料理!

それがいい!

 

ホワイトアスパラ

これはマジで美味いよ。

ジェノベーゼ

たまらないいい香り!

エゾジカ

鹿肉は美味い!

多分肉の中で一番美味しいと思う。

モンブラン

中のクリームは濃厚にして病みつきになる!

伊予柑のタルト?

プリン

これは古伊万里に入ったプリン!

美味すぎる!

万人の笑顔を見るためにつくる料理!

美女を口説きたいならこのお店かもしれないよ。
だって、いつも隣テーブルで思いっきり口説いている
若者がいるからね。

ちなみに、秩父宮ラグビー場での試合の後にガキどもが
きたらしいが、門前払。当たり前だ。
お前たちにその根性があるならば、おいらがご馳走するよ。
通えるもんなら通ってみろ。

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